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日本のAI市場、文書活用から現実世界での作業へ領域を広げる

2社の発表が、AI導入の両極を示している。50億円規模のフィジカルAIへの投資と、教員向けの検索ベースのアシスタントだ。

動向

日本で相次ぐAI関連の発表は、同時に2つの方向を示している。ある企業は物理世界で動くシステムに資金を投じ、別の企業は、専門的な資料群を明確に定めてチャットボットの用途を絞り込んでいる。

1. Algomatic Dynamics、フィジカルAIに50億円を投じる

Algomatic Dynamicsは、ロボティクスおよびフィジカルAIの研究を拡大するため、DMM.comから50億円を調達したと発表している。これにはハードウェアとコンピューティング資源が含まれる。同社が発表した構想は、動作データの収集・構造化から、ロボットハンドの学習、導入、調整、保守までを対象としている。同社は2026年中に日本でAIマルチフィンガーハンドのプラットフォームをリリースすることを目指しているが、その時期と技術性能は、独立して検証された結果ではなく、同社の主張にとどまる。(発表を読む)

2. 出版社、教育課程資料に基づく教員向けアシスタントを提供

SELFによると、日本文教出版は、道徳教育を担当する教員を支援する無料チャットサービスにSELFBOTを導入した。このシステムは、検索拡張生成を用い、授業の目標、授業での問いかけ、生徒の話し合い、振り返りに関する質問へ回答する際に、教育課程の解説資料や同社の指導書を参照すると説明されている。この導入は、生成AIのより限定的なビジネス活用例を示す一方、正確性や教育的価値に関する主張の検証は今後に委ねられている。(発表を読む)

2つの動向が示唆すること

実用面での違いは、もはやAIを使う企業と使わない企業の間だけにあるのではない。より重要なのは、システムがどこに基盤を置いているかという点だ。高コストなハードウェアと現実世界の動作に基盤を置くのか、それとも範囲を限定した専門文書と業務フローに基盤を置くのかである。